Texty
遠ざかるバスの影を
ただ意味もなく見ていた
雨が待つ重い空は
今は風さえ届かない
影が待つ緩い坂道を
過ぎてく雨音
間もなく大粒に変わり
激しく動き出す
絶え間なく過ぎる人達
表情は雨に曇った
様々に語る雨音
ここで何かを待つのか
彷徨う視線、白い吐息
近く響く 足音
雨は途切れ、そして止まり、
微かに陽は差し込む
太陽が燃える時まで
鳥は静かに願った
明日の場所を探す雨よ
そこに果てなど映らない
夕立に足を止めた
町外れの寂れたショッピングモール
Written by: 有田勝造