歌詞

[Verse 1]
肩書きが名刺の真ん中に書かれていて
親がくれた名前はいつのまにか消えた
ママでもない 主任でもない
おまえでもない おばさんでもない
わたしはどこにいるんだろう
[Verse 2]
わたしじゃないなにかに成り代わっていれば
言われたことに傷つきにくいことを知ってから
頼ってた 頼りきってた
迷いはなくて迷う暇もなくて
わたしから逃げてきたんだよ
[Verse 3]
朝起きて鏡の前で
おまえは誰だと呟く
卒業証書をもらったときは
たしかにたしかにわたしだった
[Verse 4]
あの頃に戻りたいのは
楽しかったからじゃなくて
疑うことなく何者でもない
わたしがいたから
[Verse 5]
どれぐらい稼いで なにを買ったのか
だれとのんで どれだけ寝てないかを
競っている飲み屋の隅で
大切なもの 守るために
上手く笑えるようになるんだ
[Verse 6]
虚しさを 照らした街灯
全部捨てたいと 思う夜
捨てらんないよな 簡単じゃないよな
だからうまくごまかしてる
[Verse 7]
つまづいて立ち止まれば
脳裏に浮かぶ走馬灯
スカートの下に体操服はいて
坂をのぼる赤い自転車
[Verse 8]
あの頃に戻りたいのは
楽しかったからじゃなくて
疑うことなく何者でもない
わたしがいたから
Written by: ヒグチアイ
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