歌詞

[Verse 1]
聞いて、私さ、この前自転車にぶつかりそうになったの。
おじさん怒って、「危ねえだろうが!前見て歩け!」って。
でもさ、なんか無理なの。
顔上げる気力がないの。
歩く元気もないの。
でも帰んなきゃいけなくて、足って勝手に進まないんだなって思った。
横断歩道のシマシマ、ひとつ越えるのにも3歩かかるの。
最近 毎日こんなで。
ここにガム落ちてるなとか。
空が晴れてるのか曇ってるのかすらわかんないんだけど
そういえば、そういえば、昨日気付いたんだよね。
マンホールさくらだったんだー。
[Verse 2]
聞いて、たまにね、頑張ってみようって思う日もあって、
でもやっぱ無理で、電車で泣いちゃって。顔ぐしゃぐしゃになっちゃって、
こんなところで声出すわけいかないから我慢するんだけど、
鼻も出てきて、しんどくて、うぅ、って。当たり前だけど、
誰も助けてくれなくて。
私だけ一人みたいな感じした。
駅着いたから無理やり降りたんだけど、しばらく動けなくて
ホームの椅子に座ってたのね。
そしたら高校生の男子がわーってきて、むこうで漫画の話してるわけ。
それが聞こえてきちゃって。
私もその漫画好きで読んでたんだけど、
今度アニメ化するんだって。
[Verse 3]
聞いて、私ね、誰にも言わなかったの。
言えなかったんだけどさ。
なんか、言っちゃったらさ、こんなの大したことないみたいな感じして。
みんなもっと辛いし、ほら、世界とか見たらさ、
食べるものとか寝るとことか困ってる人だっているわけじゃん。
そういう人たちと比べたらさ、私すごい幸せじゃん。
でもさ、そういうことじゃないのよ。
なんでかわかんないけど、なんか、すごい辛くて。
毎日毎日辛くて。
起きるのもきつくて、でも寝るのも寝れなくて。
この前、どうしようもなくて、心がぐーってしてたら、
隣の隣の席の子がね、どうしたのーって。
話聞くよーって。
普段そんなに話さないんだけど、なんか、ばーって全部話しちゃって。
わーわー泣いちゃって。
そしたらね、その子ね、そっかそっか、って。背中なでてくれて、
「えらいよー、生きてるだけでえらいよ」って。
Written by: 傘村トータ (LIVE LAB.)
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