ムーンライト・アリア

その愛さえも痛かったんだ

期待歓声すら僕じゃない僕が照らされてく

仮初の光

どうせまた表面だけで 優しく撫でるような

甘い言葉しか出て来ないんでしょう?

照らされた形だけで僕を決めつけないで

「才能なんてない」と一蹴して! いっそ

誰彼も栄光のフレームに飾りたがるのはどうして?

初めから決まっていた称賛で喜ぶほど子供じゃない

そう思ったって 逃げたくて

それでも止めてくれない

その親愛さえも痛かったんだ

「僕」を見てよ

孤独と塞ぎ込んで

誰か僕を見つけて

なんて心は泣いていても...

沈めた心の雲間に射した貴方の光を頼って弾きたいと

照らされた また違う形の僕は

嗚呼 称号はいらないよ

賞状より大切なこと見つけ

いずれ迷ってしまうとしても

今は貴方のための

この音毎 逸る気持ちはAllegro

旋律に乗せて...

「才能なんてない」と決めつけたのは自分自身だ

誰彼も先入観だけで見ているようだと怖くて

初めから光っていやしなかった

だから貴方に出逢えたんだ

あの場所で あの言葉で

一縷の光が射し

その残光 残響を辿り

「僕」を見て欲しいんだと

奏でよう それしかできないんだ

今はまだCrescent

満たすためCrescendo 淡い願いを

そう思ったって 言えなくて

心の雲は晴れない

「その愛さえも痛かったんだ」なんてさ

期待 歓声から僕ひとり目を背けただけ

仮初の光