Letra
いくつも伝えたかったけれど
ひとつも云えなかった
口にすればみんなぜんぶ
粉々に散らばりそうで
僕の残りの時間の中で
あなたと過ごす日々は
ほんのわずかだってことは
痛いほど分かっている
しあわせを考えてた
あなたの名前を呼べること
言葉もないひとときを
一緒に過ごせること
時の流れよ、ゆるやかであれ
まだ足りない まだ伝え切れない
長い旅を終えるその時
笑ってくれたならそれだけでもいい
「むかし」にしてしまうことそれが
とてもとてもこわくて
指先まで細くなった
その手をにぎりしめている
心が風邪を引いただけだと
笑っているその目に
こぼれもせず光るだけの
叶わぬ夢のひとかけ
どの星に語りかけよう
この気持ちを打ち明けようか
時があなたを変えても
僕は変わらないと
時の流れよ、ゆるやかになれ
何もかもが ガラスの中に
閉じ込められてしまう前に
笑ってくれたならそれだけでもいい
いつかくるその時とは
めぐりめぐって訪れる 今のこと
だから時の流れよ、ゆるやかであれ
まだ足りない まだ伝え切れない
長い旅を終えるその時
笑ってくれたならそれだけでもいい
いくつも伝えたかったけれど
ひとつも云えなかった
Written by: 長谷川万大